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銀行員のエリートコース!意外な出世コースから花形まで内部情報を大解説

銀行のエリートコース キャリア

「ご栄転おめでとうございます!」人事発令を受けるとかけられる銀行業界の決まり文句です。

ご栄転と言われるものの、果たしてこの異動は本当に良い異動なのだろうか。銀行は、部署の数も多く、支店も全国にあるため、出世と言えるか判断するのは難しいのが現実です。

今回は、銀行におけるエリートコースについては、意外な出世コース、誰からもわかりやすい花形部署を含め、ご紹介させていただきます。


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1. 王道の出世コース

王道でありながらも、銀行外部の人からすると意外に思われる3つの出世コースについて、ご紹介させていただきます。

銀行内部では、選ばれたものしか歩めない出世の登竜門、3大エリートコースと言われています。

(1) 人事部

人事部は、銀行においては王道と言える出世コースです。自分も学生時代にそのことを聞いた時は、正直「なんで人事部?」と疑問に思いましたが、銀行に入社してその意味を良く理解できました。

金融という無形の商品を扱う銀行にとっては、他行との差別化を図る上で、人材が最重要であり、社員の人事異動・キャリアを決定する人事部は自ずと強い力を有するようになります。

また、銀行が成長していくためには、社員を適材適所に配置する必要があり、最適な配置を実現するために優秀な人材が人事部に異動するため、必然的に出世コースとなったと考えられます。

人事部の中にも、社員の人事異動を担当する人事異動チームと、新卒採用・中途採用を担当する採用チームが通常あります。両チームとも出世コースではありますが、人事異動チームの方が最上位の出世コースとなります。

(2) 官公庁出向

経済産業省や外務省、国土交通省等、官公庁への出向ポストも王道の出世コースと言えます。通常2年〜3年間、銀行の業務を離れ、官公庁の業務に従事することになります。入社3年目前後の最初の異動で、官公庁出向になることも多く、入社の段階である程度候補者が挙げられていると考えられています。

若い頃の官公庁の方々との人脈は、将来経営層になった際に役に立つこともあるので、将来を期待された人材が選ばれる出向ポストとなっています。

(3) 労働組合

意外に思われるかもしれませんが、労働組合も銀行では出世コースとなります。労働組合へ異動した(厳密には他者推薦により選ばれた)場合には、労働組合休職というかたちで一度会社を退職した扱いになり、組合の任務に当たることになります。

一時的に退職をする際に、「労働組合に従事する社員はこの期間に他の社員と比較して不利益を被ることはない」ことが約束されます。つまり、昇格等の出世レースにおいて遅れることがないことを意味しており、同期の中では最速で昇格することが約束されることとなります。

労働組合の業務としては、各部署や支店の労働環境を確認するため、部長や支店長と直接面談をする機会がある等、拠点運営についての視野を広げることできます。

また半期に一回のペースで、組合の要望事項を社長や頭取に直接要望する機会があり、直に経営層と面談ができるのも労働組合の特権となります。将来の経営を担う人材が労働組合に選ばれることが多く、王道の出世コースと言えます。

2. 花形のエリートコース

(1) 企画部・業務管理部

本部セクションの◯◯企画部は、まさにエリートコースと考えられます。中でも経営に近い、経営企画部や財務企画部等は、その中でも優秀な人材が多く集まる部署となります。

また、◯◯業務部、◯◯企画部等も銀行においては重要な部署になります。社内コーポレート制をとっているメガバンクもありますが、銀行内部は管理や推進上、「リテール」、「大企業」、「国際」、「市場」等、セクション別に分けていることが一般的です。

各セクションに設置されている「リテール業務管理部」や「大企業業務部」、「国際管理部」等が出世する部署として挙げられます。

(2) 大企業営業部

大手町の本部にある大企業営業部も優秀な人材が多く行く花形の部署となります。また、大企業営業は、銀行内でも人気の業務でもあるため、憧れの部署となっています。

大企業営業は、扱う案件の金額規模も大きく、収益機会も多くあるため、優秀な人材が多く配置されています。名だたる一流企業を担当する担当者は、やはりエリートとして社内でも考えられており、希望してもなかなか異動が叶わない部署とされています。

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(3) 主要都市の海外拠点

海外拠点は、全ての海外勤務=エリートコースではなく、赴任都市を確認する必要があります。

出世コースと言える赴任都市は、金融の最先端であるニューヨーク、ロンドン、次いで地域の統括拠点となるアムステルダム、シンガポール、更にアジアで日系企業のビジネスが多い香港、バンコクとなります。

国内市場が縮小していく中、海外事業の重要性は日に日に増してきており、海外拠点のポストの重要性も増してきています。近年のメガバンクの社長や頭取でも、ニューヨークを中心に海外駐在経験者が多数おり、まさに出世コースと言えるのではないでしょうか。

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3. 個別判断が必要な人事異動

(1) 支店

支店は、各銀行ごとに違いもあるため一概には言えませんが、以下2点は判断の目安になります。

  1. 銀行の発祥の支店等、昔からの伝統がある支店
  2. 支店長が役員となる役員店舗

ただ、上記以外の支店に所属していた場合も、あまり気にする必要はありません。人事異動はほとんどが偶然で決まり運の要素も多くあります。

例えば、出世競争の先頭を走り、同期で最初に支店長になるような人材は、規模の大きくない支店で支店長を始めることが多くあります。そのような支店長の下で実績をあげ、将来を期待されれば、希望の部署に異動することも可能です。

また、一般的にエリートコースと言われる支店や部署は、優秀な人材が多く、その分埋もれてしまう可能性があります。

本当に人事は運なので、今いる部署に一喜一憂する必要は全くありません。

(2) 専門部署

シンジケートローン部やM&Aファイナンス部等のプロダクツを扱う専門部署は、判断が難しい部署となります。時代の変化により重要な専門部署が変わるため、一概にどの部署が出世コースとは言えないのが現実です。

例えば、プロジェクトファイナンスが一世を風靡していた時代は、海外のプロジェクトファイナンスを扱う、グローバルプロジェクトファイナンス部はまさにトップのエリートコースでした。

ただ近年は、プロジェクトファイナンス自体が下火となってきていることもあり、依然優秀な人材が集まる部署ではありますが、トップのエリートコースとは言えなくなってきています。

専門部署は時代の潮流に合わせ、部署の重要度も変わってくることから、時代の流れを見極めながら判断する必要があります。

(3) IT・システム

近年、銀行におけるIT・システムの重要性は日に日に増しています。数年前までは、IT・システム部門が出世コースであるとは、正直誰も考えてはいませんでしたが、近年はその重要性から、優秀な人材が配属されるケースが増えてきています。

特に、IT・システム企画部やIT・システム管理部のような全体を統率する部署には、優秀な人材も多く集まり、出世部署となっています。

メガバンクによっては、IT部門の経験者が、社長や頭取になるケースも見られてきており、今後もシステム関連の部署の重要性は増していくと考えられます。

まとめ

今回は、メガバンクのエリートコースについて、部署別に解説させていただきました。

わかりやすいエリートコースがある一方、内部にいないとわからない出世コースもあり、内部事情を可能な限りご紹介させていただきました。

エリートと言われる花形の部署は誰しもが憧れますが、人事異動は運で決まる部分が多いのも事実です。また、個人個人においては必ずしも出世コースの部署に所属していることが、長いキャリアを考えた際に良いこととは限りません。

むしろ花形の出世部署でなくても、自分に適した部署で頭角を表すことで、希望の異動先にいけることもありますし、逆に優秀な人材が揃う出世部署に異動となったことで、埋もれてしまうケースもあります。

エリートコースは他人からの評価に過ぎないので、自分の強みを発揮できる業務や希望する業務ができる部署に異動になるのが1番ではないかと思います。


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