「銀行員は使えない」といったことを聞いたことがある方もいるかもしれません。銀行員にとってはあまり言われたくない、耳の痛い話かもしれません。
しかし、本当に銀行員は使えないのでしょうか。銀行の業務は、お金を扱う仕事であり、お取引先の財務を中心にアドバイス等を実施することから、一概に使えないとも言えないのではないかと思います。
今回は、銀行員は本当に使えないのかどうか、真相に迫りたいと思います。
1. 「銀行員は使えない」と言われる場面
(1) 出向先
一番「銀行員は使えない」ということを言われる機会が多いのは、銀行員が出向する場合の出向先ではないでしょうか。
出向の場合、ある程度の能力を期待されている場合が多いと思いますが、期待される能力と実際の能力に乖離がある場合、「使えない」という烙印を押されてしまうのではないでしょうか。
出向の場合も、若くして経験を積む意味での出向と、一定の年齢になった時に銀行から転籍する出向があるので、出向の種類によっても異なるかもしれません。
(2) 転職先
次は、転職先が挙げられるかと思います。ここでもそれなりの活躍を期待されて別の会社に入ったものの、思ったようには活躍ができないということが挙げられるかもしれません。
また、銀行での仕事の仕方に慣れてしまったことから、他社での業務の進め方になかなか慣れることができないということも使えないと言われてしまう要因があるかもしれません。
(3) 取引先
もう一つは、取引先とのやりとりにおいて言われる場合もあるのではないでしょうか。
多くの銀行員は銀行でしか働いたことがないため、取引先内部の状況が想像できないということがあるかと思います。
また、銀行員が異動が多いことから、取引先から見たら数年に一度は担当者が変更になることになります。そのため、以前の担当者との比較において、”使えない”と思われてしまうことがあるかもしれません。
2. 使えない銀行員の3タイプ
(1) プライドが高い
銀行員のタイプ別に見た場合、「使えない」と言われる可能性が高いのは、プライドが高い頭でっかちの銀行員ではないでしょうか。
このタイプは、銀行内ではそれなりに出世コースを歩んできている場合が多くありますが、なかなかその成功体験から抜け出すことができず、出向や転職で他社にいった場合も、銀行内でのやり方をそのまま適用しようとします。
他社では他社のやり方に従うこと、柔軟に学ぶ気持ちを持つことが重要になりますが、プライドの高さから謙虚になることができず、自分自身のやり方と信じて疑わないのがこのタイプです。
(2) やる気がない
やる気がない銀行員も当然「使えない銀行員」として考えられてしまいます。
このタイプはある程度の年齢で出向した銀行員に多いのではないでしょうか。銀行員にしがみついてきたタイプがこれに当たるかと思います。
しがみつける年齢までしがみついた後に出向となるので、向上心やモチベーションがなく、出向先においてもやる気のない人として「使えない銀行員」と見られてしまいます。
(3) 主体的に取り組めない
主体的に業務を取り組むことができない銀行員も外の会社の人から見ると「使えない」とうつるかもしれません。
銀行の業務は、良くも悪くもマニュアル化がされており、主体的に業務プロセスを考えるというよりは、効率的にマニュアルに沿って遂行していくことが多いと思います。
そのような業務スタイルに慣れている場合、自分自身で主体的に取り組むことができず、他社では役に立てないということがあるかもしれません。
3. 使えない銀行員にならないために
(1) スキルアップを図る
使えない銀行員にならないためには、まずは自分自身のスキルの向上を図ることが大切でしょう。向上心、学ぶ姿勢を常に持つことが重要となります。
銀行での業務を通じて、他社でも使えるポータブルスキルを習得することで、出向先・転職先でも活躍することができるのではないかと思います。
また、学習するマインドを常に持ち続けることで、他社に行った場合も新しい知識や業務プロセスを習得することができ、新天地でも活躍することができるでしょう。
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(2) 銀行以外を知る
銀行員は、入社以降、ずっと銀行内で働き続けていることが多いかと思います。
若くして出向に行ける人数は限られており、他社で働くことを経験できるのは稀ではないかと思います。
ひと昔前であれば、定年まで銀行で働くということも考えられましたが、昨今は終身雇用も終焉を迎えつつある中、ずっと銀行で働き続けることにもリスクがあると考えられます。
使えない銀行員にならないためにも、自ら他社で働く経験を得ることも重要でしょう。
(3) 専門性を高める
専門性を高めることも使える人材となる方法です。
銀行の人事異動はジェネラリストを作る異動が中心となりますが、その中でも専門性を高めて行ける人もいます。
ITやM&Aファイナンスなどエッジの効いたプロダクトを扱う場合が多いですが、どこの企業に行っても通用する専門性を身につけることも一つの手段ではないかと思います。
海外経験も一つの専門性と言えるかもしれません。銀行での海外駐在は現地のスタッフをマネージメントできる機会がもあり、海外スタッフのマネージメント経験は立派な専門性と言えるでしょう。
まとめ
今回は、「銀行員は使えない」の真相について解説させていただきました。
使えないと思われてしまう銀行員は、プライドの高さややる気のなさなど理由があると思います。
基本的に銀行員のポテンシャルは高いので、スキルアップや専門性を高めることで、”使える”銀行員になることができるのではないかと思います。
少しでも参考になれば幸いです。