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銀行員の転職先第1位がコンサルである理由。銀行員が活かせるスキルをご紹介

コンサルに転職 転職

日本においても人材の流動化が進む中、近年は銀行員の転職も多く見られるようになってきました。他業種への転職も多く見られる中、コンサル業界は銀行員にとって最も有力かつ人気がある転職先であり、同業他社以外への転職先としては、第1位となります。

特に20代後半から30代の銀行員にとっては、銀行で積んだきた経験や培ってきたスキルを活かせる業界であり、また銀行員時代の年収を維持したまま転職できる業界であると言えます。

今回は、銀行員のコンサル業界への転職について、書いていきたいと思います。

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1. コンサルティング会社の業務内容

(1) コンサル業務とは

コンサルティング会社の業務とは、一言で言えば「顧客の経営課題の特定と解決」です。

各コンサルティング会社により、経営戦略の策定や人事関連、ITシステム等、得意分野は異なってきますが、いずれも顧客の課題を発見し、改善していくことが目的であることは変わりありません。

コンサル業界で働く上で必要なスキルとしては、情報収集をして課題を特定する分析力、分析結果を資料におとしこむ資料作成スキル、分析結果を顧客に説明するプレゼンテーション能力等が挙げられます。それらのベースとなるスキルに加えて、M&Aや人事、IT等の専門知識があると、より個人としての能力を発揮することができます。

(2) 銀行のコンサル機能との違い

近年、コンサルティング営業をうたう銀行も増えてきていますが、コンサルティング会社との決定的な違いは、収益をどこで獲得するかということになります。

※銀行の主要な業務・収益源は預金・貸出・決済となりますが、近年はメガバンクを中心にコンサルティングサービスを提供している銀行も多くあり、コンサルティング業務における違いについて書いていきます。

銀行の場合、コンサルティング業務の目的は、あくまで預金や融資等の銀行取引を獲得することであり、コンサルティングの契約料を目的としていないことがほとんどです(銀行取引を獲得するという前提で、コンサルティングサービスを無償で提供している場合もあります。)

銀行取引を獲得する上での、他行との差別化の手段としてコンサルティング業務を提供しており、コンサルティングによる契約料を収益源とするコンサル企業とは、目的が根本的に異なっています。

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(3) 働く上でのメリット

コンサル企業で働くメリットとしては、契約料を収益源としていることもあり、コンサル業務の質は銀行と比べるとかなり高い水準にあります。

課題を特定する力、解決に向けた提案を実施する力を中心に、コンサル業界で働くことでコンサルのプロとしてのスキルが磨かれていきます。

銀行のコンサル業務のメリットとしては、契約料に捕らわれずにコンサルサービスを提供することができることです。提供するサービスが、儲かるか・儲からないかという基準で判断する必要がないため、本当に取引先にとって必要なことを提案していくことが可能になります。

2. 銀行から転職が多い理由

銀行員の経験を活かす
銀行の経験がコンサルタントに活きる

(1) 評価が高い銀行の業務経験

銀行では、営業の他さまざまな業務が存在しますが、銀行における業務経験はコンサル業界でも高く評価されます。下記は、特に評価されやすい業務経験となります。

① 法人営業

法人営業の経験者は、企業分析や業界分析、M&Aのサポート、資金繰りの管理等、企業に関する幅広い分野についての業務知識があります。全ての業務において自分自身に専門性がないとしても、既に業務の肌感覚を持っていることは、コンサル業界でも高く評価されます。

コンサル会社でもチームを組んでプロジェクトに取り掛かることが一般的であるため、幅広い業務知識を有していることで、まわりのサポートが必要な際に、適任者に協力を仰ぐことができます。

② 人事業務

人事部は、銀行において出世コースと言われるように、部として相応の決定権を有しています。人材が主な差別化要因である銀行において、人事の業務は数万人という社員を適材適所に配置する大変重要な業務であるからです。

銀行の人事業務は、他企業では経験できない規模であり、また人事システムも洗練されています。コンサル業界では人事業務のコンサル案件も多くあり、銀行での人事業務経験は、個人の強みとして歓迎されます。

③ 専門部署での業務経験や知識

法人営業や人事業務以外にも専門部署での業務はアピールできる材料となります。

例えば、シンジケートローンやストラクチャードファイナンス等のプロダクトと呼ばれる銀行の専門商品を扱う部署を経験している場合、それらの高度な金融商品の知識は、銀行でないとなかなか身につけられない知識であり、コンサル業界に転職する場合も高い評価を得ることができます。

銀行側で案件組成の経験があることは、企業へのコンサル業務においても、確認するべきポイントがわかり自身の付加価値へと繋がります。

その他の分野としては、コンプライアンス管理業務も専門部署としてアピールできる分野です。銀行のコンプライアンス意識はかなり高い水準であり、コンプライアンスに関するコンサル業務を提供する際も、銀行での経験が多いに活きてきます。

(2) 未経験での転職が可能

① 高い銀行業務との相関性

銀行業務とコンサル業務は、最終的な目的は異なっているとは言え、顧客の課題の発見、課題の解決に向けた提案、課題の解決というプロセスは共通しています。

上記(1)の通り、コンサル業界で評価される銀行の業務経験は多くあり、銀行で築いてきたキャリアがどのようなキャリアであっても、必ず活かせる経験があります。

また、部署の異動が多い銀行において複数の業務を経験していることもコンサルで働く上ではプラス材料となり、未経験でもチャレンジが可能となります。

(3) コンサル業界で働くメリットが多い

① 長期的なキャリア展望

コンサル業界での業務を経験すると、その後のキャリア形成が有利になります。誰もが知っているようなファームでの業務経験は、それだけで高い業務能力を有していることの証明にもなり、次の企業に移る場合にもプラスに働きます。

また、各コンサルティングファームは、外資系企業であることが多く、海外でも名前が知られているため、海外での就職を検討している場合も大きなプラスとなります。

キャリアのステップアップをしたい方、将来的に海外で勤務したい方にとっては魅力的な業界ではないかと思います。

② 業界の専門知識が身につく

コンサルティング業務の経験を重ねていくと、対応するプロジェクトの業界が決まっていき、その業界に対する知見が深まり専門性が磨かれます。

銀行の場合、通常幅広い業種を担当することが多く、多くの業界を知っているということが強みとなります。一方、コンサルの場合は、特定の業種の専門性に磨きをかけることができ、自身の強みとすることができます。

③ ポータブルスキルの向上

コンサル業界で必要とされる、情報収集をして課題を特定する分析力、分析結果を資料におとしこむ資料作成スキル、分析結果を顧客に説明するプレゼンテーション能力等は、どこの企業で働く場合も必要となるポータブルスキルです。

30代での転職や、業界を跨いでの転職が増えてきている近年において、どこで働く場合にも基本となるポータブルスキルの向上は、その後のキャリアの選択肢が大きく広げることになります。

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3. コンサルに向いている人

(1) 知的好奇心が旺盛な人

コンサルティングの業務は、幅広い領域をカバーする必要があるため、何でも学び吸収していける、知的好奇心が旺盛な人が向いています。

新しい業界や企業のコンサルを担う際、前向きな姿勢で学び、自分自身の知識を増やしていくことが重要となります。

(2) 資料作成が好きな人

コンサル業務の中にも色々な業務がありますが、クライアント向けに資料を作成するということはコンサル業務の軸となります。

クライアントの戦略立案や市場調査の結果を資料に落とし込むスキルは必須であり、資料作成が好きな人はコンサル業界に向いていると言えるでしょう。

資料作成のスキルは経験を積むことで、上達していきますが、好き嫌いがはっきりわかれる業務でもあるため、自分自身で資料作成が好きか嫌いかをあらかじめ確認することは必要かもしれません。

まとめ

銀行からの転職が多いコンサルティング業界について、業務内容、銀行からの転職が多い理由について紹介させていただきました。

銀行員にとっては、未経験でも銀行での業務経験を活かしやすく、業務の相関性が高い業界であると言えます。更に、銀行と同水準もしくはそれ以上の収入や待遇を期待できることも転職が多い理由と言えるでしょう。

また、自分自身の専門性やスキルを磨きやすい業界であり、成長意欲が高い方にとっては最適な業界であると言えます。

ご参考になれば幸いです。

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