セレブな雰囲気が漂う中東・アラブ首長国連邦のドバイ。観光地というイメージが強いかもしれませんが、近年日本企業の現地進出に伴い、日本人駐在員の数は年々増加しています。
今回は、アラブ首長国連邦(UAE)の基本情報と合わせ、住居、子育て、教育面を含めた、ドバイでの駐在生活の魅力・実態をご紹介いたします。
1. アラブ首長国連邦(UAE)の一般情報
アラブ首長国連邦は、アラビア半島に位置しており、サウジアラビアとオマーンと隣接しています。国名の通り、ドバイ、アブダビを含む7つの首長国からなる連邦制国家です。
(1) 基本情報
国名 | アラブ首長国連邦(United Arab Emirates: UAE) |
首都 | アブダビ |
人口 | 約977万人 |
国土面積 | 83,600平方km |
元首(大統領) | ハリーファ・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン殿下(アブダビ首長) |
公用語 | アラビア語 |
宗教 | イスラム教 |
通貨 | ディルハム |
日本との時差 | 日本 −5時間 |
日本からのフライト | ドバイ、アブダビに直行便あり |
2021年12月には、今まで公的な週末としてきて金曜日と土曜日を、他国と合わせ土曜日と日曜日に変更することを発表しました。また、金曜日は半日勤務となり、実質週末が2.5日になることを発表しています。
UAE政府は、週末を長くする意図として、「生産性とワークライフバランスの向上」を挙げており、このように国をあげて最先端の取り組みを実施していけるのも、UAEの魅力ではないかと思います。
(2) 滞在している日本人数
外務省の公表データによると、在留邦人数は4,323名となっています。
アラブ首長国連邦の駐在都市は、ドバイとアブダビが中心となります。
(3) 英語の普及状況
アラブ首長国連邦の公用語はアラビア語ですが、外国人が多い住んでいることからも英語が広く普及しています。
また、観光地であることからも、英語が通じない場所はなく、レストランやホテル、スーパーマーケット等でも英語が通じます。基本的に、英語ができれば日常生活に不自由はありません。
【短期間で必要な英語力を獲得する秘訣は…】まずは無料カウンセリングでご確認ください。<プログリット公式サイト>
2. ドバイ駐在の魅力
(1) “世界一”が揃う最先端都市
世界の最先端都市とも言われるドバイには、“世界一”と言われるものが数多く存在します。中でも有名なのが、世界一の高さを誇る超高層ビル、ブルジュ・ハリファ(Burj Khalida)であり、高さは828メートルとなります。
また、ブルジュ・ハリファに隣接するドバイモールは、1,200を超えるショップ、約200の飲食店があり、敷地面積は100万平方メートル(サッカーのフィールド約200面分)を誇っています。
全てのお店を見て回るには、数日を要すると言われておりますが、お店の中を見ずに、モール内を回るだけでも、3時間は必要と聞いたことがあります。
その他にも、”世界最大の噴水”としてギネス認定されている「ザ・パーム・ファウンテン」等、世界一・世界最大を誇るものがいたるところにあります。
ブランドショップやレストランについても、各国の流行りのお店はすぐにドバイに進出し店舗を構えており、世界的な流行りのお店をいち早く楽しめるのも、ドバイ駐在の魅力ではないでしょうか。最先端が揃う都市であり、ドバイにない有名店を探す方が大変なくらいではないでしょうか。
(2) 多様な文化
アラブ首長国連邦は、名前の通りもともとアラブの国ですが、近年は多様な文化を受け入れており、生活をしていてもアラブの国という雰囲気から変わりつつあります。
当然、イスラム教の文化は大切にされており、モスクや服装からアラブの国という雰囲気を感じられますが、イスラム教以外の多様な文化も感じることができるのが魅力であると言えます。
近年は、クリスマスのイベントが開催されるほど文化の多様化が進んでおり、イスラム教以外の方にも大変住みやすい環境となっています。
また、イスラム教で禁止されているお酒や豚肉も、イスラム教以外の方は入手できる環境となっており、豚肉はスーパーの一角にイスラム教徒以外の方向けの豚肉専用のコーナーが設置されているほどです。多様な文化を受け入れていることで、日本人の生活水準も向上しています。
なぜサウジアラビアは今サッカーに沸いているのか: サッカーを通して国家戦略『サウジビジョン2030』を読み解く
(3) 旅行の容易さ(ハブ空港)
ヨーロッパをはじめとした諸外国への旅行の行きやすさもドバイ駐在の魅力であると言えます。
ヨーロッパの主要都市はもちろん、地方都市やアジア諸国にも、ドバイの航空会社であるエミレーツ航空が直行便を運行しており、気軽に旅行に行くことができます。
ヨーロッパまでの飛行時間は5時間前後であり、また時差もヨーロッパの国々と2時間程度であることも、気軽に旅行に行けるプラス要因となっています。
日本から直行便のない東欧の都市や、日本からは旅行に行きにくいアフリカ諸国、ビーチリゾートとして有名なモルディブ等が駐在員にも人気の旅行先ではないかと思います。
3. 駐在生活の実態
(1) 子育て環境
ドバイは、イスラム教の国であることからも、子供に優しい国です。また、治安がいい都市であり、大変すごしやすい環境となっています。
子育てに関連する設備もかなり整っており、ショッピングモールには日本と同様もしくはそれ以上のベビー施設(おむつ替えや授乳室等)が設置されています。
広大な公園が整備されていたり、レゴランドやアトランティス・ザ・パーム内にあるウォーターパーク「アクアベンチャー」等のテーマパークも数多く存在しており、気軽に楽しめるアクティビティが多くあるのが特徴です。
また、日常的にレストランや店舗では英語が話されていることもあり、子供の英語教育の環境としても最適と言えます。
(2) 住環境・医療体制
① 住環境
駐在員の多くはマンションに住んでいます。また、最近では各ホテルが運営しているサービスアパートメントタイプの部屋に住んでいる駐在員の方も多くいらっしゃいます。
各マンション、サービスアパートは、いずれもプールやスポーツジムを有している場合がほとんどです。サービスアパートタイプの場合、レストランやミニスーパーが入っていることが多く、利便性が高くなります。
また、近年はマリーナという海沿いの新興地区が日本人駐在の間でも人気となっています。
② 医療体制
病院も豊富にあり、先端の医療を受けることが可能です。外国人の医者も多く、医療体制はかなり進んでいると言えます。
ドバイで手術をした駐在員が、日本に帰国後に病院で経過を見てもらった際、「手術のレベルが日本と同じかそれ以上である」と日本のお医者さんに言われたとの話を聞いたことがあります。
日本語対応のクリニックもあり、日本人の駐在員・駐在家族にとっても安心の医療体制と言えるでしょう。
(3) 日本食事情
近年、日本人の駐在員数が増加していることからも、入手できる日本食品の量も質も上がってきています。駐在員の方が多く利用する日本食が購入できるお店としては、1004Gourmetやグルメ屋等があります。1004Gourmetは韓国系のスーパーになりますが、日本食材も豊富に取り扱っており、豚肉を含め良質なお肉を入手するには最適です。
日本食レストランでは、TOMO(友)が人気のある日本食レストランとして挙げられ、駐在員の間でも人気があります。建物が三角形で特徴的な5つ星ホテルのラッフルズホテルの中にあり、とても高級な雰囲気となっております。
相応の値段はしますが、日本で食べるのと同じようなクオリティの日本食を食べることができます。
まとめ
今回は、中東ドバイの駐在生活について、魅力や生活実態について書かせていただきました。
ドバイは、多様な文化がある中でも外国人には住みやすい環境であり、子育て、医療環境も充実しています。また、相次ぐ日本企業の進出により、日本人駐在員の数も年々増加しており、日本人にとっては更に住みやすい環境となってきています。
また、近隣諸国へ旅行に行きやすいこともドバイ赴任の魅力ではないかと思います。ドバイ空港は、国際旅客数世界第一位(2018年)を誇っており、中東域内やヨーロッパ諸国、アジア諸国の観光地へのアクセスが容易です。日本からは行きづらい観光地にも直行便が運行しており、旅行好きにはたまらない駐在地ではないかと思います。
ドバイ駐在を予定されている方、ドバイ駐在を目指している方の参考になれば幸いです。